新歩道橋

2016年4月29日更新


新歩道橋945回

  「変わった歌が出来てねえ...」  作曲家船村徹がそう言って、テレ笑いの顔を少しかしげる。その左隣りに作詞をした舟木一夫、船村の右隣りから夫人の福田佳子さん、アレンジを担当した息子の蔦将包...。彼のさゆり夫人、福田夫人の秘書格の山路匂子さんも来ていて、船村一家勢ぞろいのテ・・・

新歩道橋944回

 自称〝暴走老人〟の元東京都知事・石原慎太郎氏が作詞家として登場した。4月12日、東京・品川プリンスホテルのステラボールで、五木ひろしが開いた新曲発表イベントの舞台。石原氏が作詞、五木が作曲と歌を手がけた「思い出の川」を生の歌唱で聞き、  「いい歌だ、ジーンと来た。これで晴れて死ねるよ」・・・

新歩道橋943回

 彼は扇子を胸の前でバタバタさせながら、よく美空ひばり家へ現れた。  「よォ、おす...」  居合わせた誰に言うでもないあいさつは、そんな一言。昔、ひばりの実弟哲也の不祥事から、一家が孤立していた時期も、彼の行動は変わることがなかった。ひばり母子と親交があったNHKの製作者たちが、その周・・・

新歩道橋942回

 ずいぶん久しぶりに、浅川マキを聴いた。「ちっちゃな時から」「かもめ」「愛さないの愛せないの」などの初期の歌から「ボロと古鉄」「ブルー・スピリット・ブルース」「裏窓」「ゴビンダ」など、熟成期の作品まで。3月中旬、気温17度、やっと春めいて来た葉山の海の穏やかさに眼をやりながら、それとマキ・・・

新歩道橋941回

 6月に東武鉄道を「ひばりトレイン」が走るそうな。美空ひばりのあで姿をラッピングした車輌が、関東平野をひた走りなのかな...と、ぜひ乗りたい気分になる。行く先は日光、近ごろ激増している外国人観光客も視野に入れて...と、ひばりプロ加藤和也社長と有香夫人が、こまごました打ち合わせを詰めてい・・・

新歩道橋940回

 五木ひろし、細川たかし、石川さゆり、中村美律子、島津亜矢らと旅をした。出演したのは千葉・神崎ふれあいプラザ、大阪・松原市文化会館、名古屋・北文化小劇場、東京・中目黒キンケロ・シアターで全10回公演。ただし冒頭のスターたちは歌声だけ。大衆演劇の若い座長・門戸竜二が艶然の女形姿で、これを踊・・・

新歩道橋939回

 《集団就職列車なあ...》  作詞家坂口照幸と話していて、ふと胸の詰まる思いをした。2月19日「USEN・昭和チャンネル」の録音でのことだ。彼は長崎・松浦市からその列車に乗って、名古屋へ出たと言う。昭和30年代、列車は全国の地方から都会を目指した。中学を卒業したばかりの男女をぎっしり詰・・・

新歩道橋938回

 せっせと成田へ通っていた。といっても2月に入って毎日のことだから、決してゴルフではない。大衆演劇の若い座長・門戸竜二の奮闘公演に加えて貰ってのけいこである。門戸とはいくつもの川中美幸公演や昨年の三越劇場「居酒屋お夏」(名取裕子主演)などで一緒になった旧知。成田に住みけいこ場も持っている・・・

新歩道橋937回

 ゴルフの初打ちは、1月19日に葉山国際でやった。大雪騒ぎの最中だったが、湘南は雪もなく晴天。そのかわり大風で、打球が舞い上がり、フェアウェーを横切ってOBゾーンへ消える。寒さに震え、こごえる手に息を吹きかけながら、何とか完走したのは小西会の物好き2組ほど。  僕が暮れから大阪・新歌舞伎・・・

新歩道橋936回

 作詞家の石原信一が大きめで真っ赤な花の胸章をつけている。  「おい、おい、どうしたんだ一体、古稀にはまだ2年くらいあるだろ」  一回り年下の古い友人だから、そんな冗談が先に立つ。1月21日の夜、赤坂の日本海運倶楽部で開かれたのは日本音楽著作家連合の新年懇親会。受け付けで貰った資料に、石・・・