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2010年11月のマンスリーニュース

2010年12月27日更新

さて、次回は新年。月日は早足だネ

 羽田が国際空港に機能を広げて、話題になっている。僕と仲間の恒例のボルネオ通いも、来年は羽田発になりそう。銀座で一杯やって深夜に羽田を発って...などと、幹事がもう浮かれている。そこへ山本譲二・川中美幸の『仁川エアポート』である。ハブ空港として名高く、羽田はそれに追いつけ追い越せだから、よく名前が出て来る。妙なタイミングの合わせ方だ。
 今回が今年最後の12月発売分。こんな時代のこんな状況下のはやり歌をどうするか。作家・制作者諸氏がさらに知恵をしぼる新年が来る。その挑戦に期待しようよ、皆さん!

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もどり橋

作詞:仁井谷俊也
作曲:徳久広治
唄:大石まどか

 ♪愛するだけでは...の、歌い出し一声で「ほほう!」になる。しっとりとした息づかい、抑えめで切々の歌唱について。この味で1コーラス、破綻なしに行くのは難儀な作業。歌を体のどこで支えるかも含めての話。
 もう一つの「ほほう!」は徳久広司の曲。昔〝三連の徳さん〟の異名の彼が、近ごろは幅広い仕事ぶり。この作品もゆったりめの哀調で、大石を〝本格派〟へ誘導する。  大石はひたひたと、そんな挑戦を歌い切った。感情移入の凹凸がないから、主人公が慎み深げな、いい女になった。

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里ごよみ

作詞:関口義明
作曲:水森英夫
唄:佐々木新一

 懐かしい人が戻って来た。代表作『あの娘たずねて』は昭和40年の作品。以前、山口県周防大島でやった、星野哲郎主宰の「えん歌蚤の市」で会ったきりか。
 三橋美智也二世と呼ばれた。その突き抜ける高音の輝きは、さすがに後退している。歌い続け年齢を重ねれば当然のこと。その代わりに、語り口にそれなりの渋さが加わっている。思いっ切り歌い回した野心ではなく、歌を慈しむような気配も生まれた。
 作曲・水森英夫が、佐々木の仕事を後押しした。本当は三橋に1曲書きたかったろうな。

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仁川エアポート

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也
唄:山本譲二/川中美幸

 声味も似合いのムード歌謡。昔ならマヒナの色か?いやロマンチカかも知れない。だとすれば女性ボーカルは誰に似てる?なんて、訳知り顔の楽しさも味わえる。弾き語り出身の譲二は心得た歌の位置どり、川中のしみじみ調も、浮き浮き気分をにじませている。

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酒慕情

作詞:仁井谷俊也
作曲:岡 千秋
唄:秋岡秀治

 別れた女をしのぶ酒の歌は、どうしたって愚痴っぽくなる。女のあれこれを思い、男が不甲斐なさを嘆くからだ。それを愚痴っぽくしない工夫はあるか?秋岡はやくざ唄ふうフィーリングでその答を出した。歌を押し、心を開いて、メリハリ強めの男唄にした。

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雪見酒

作詞:石本美由起
作曲:岡 千秋
唄:五木ひろし

 各コーラスの歌詞1行目から、五木節全開...である。声の差し引き、ゆすり方、歌の思いの募り方からはかなさまで。この人の〝なり切り方〟は、女唄なら内股で歌うか?と思うほどだ。ここ何作か彼は、自分の歌の原点を探すように、旧作を掘り起こしている。

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四季の酒

作詞:仁井谷俊也
作曲:幸斉たけし
唄:金田たつえ

 毎度おなじみ悪声ながら、近ごろはやりの幸せ演歌を...なんて気分なのだろう。金田が声も浮き浮きと、夫婦の四季を歌う。桜酒、祭り酒、しぐれ酒、雪見酒と、仁井谷俊也の詞は酒づくし。金田は小節も総動員して、ほのぼのムードの技巧品に仕立てた。

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越前 雪の宿

作詞:池田充男
作曲:伊藤雪彦
唄:真咲よう子

 ♪なにもなかった朝のよに、罪をうずめてつもる雪...と、池田充男が不倫を名調子で描く。伊藤雪彦のじっくり型の曲といいコンビだ。それをまた真咲が、これでどうかしら!の熱唱である。この人マイペースで長く頑張って、地味だが今ではクラウンの顔だ。

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三春の桜

作詞:田久保真見
作曲:徳久広治
唄:瀬口侑希

 タイトルの桜は、福島県の三春町にある紅しだれ桜で、1000年以上の古木と資料にある。また一つ勉強になった...と思いながら、瀬口の勉強ぶりにも気づく。この人、どんな曲にも純に真面目に取り組んで、お嬢さんぽさが匂う。得難いキャラではあろうか?

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逢いたいね

作詞:もず唱平
作曲:南郷考
唄:キム・ランヒ

 ランヒの温かい、いい声が、情感濃いめに前に出る。それを揺らすのは南郷孝の曲で、70年代のポップスみたいなおおらかさがある。もず唱平の詞はそっけないくらいにスタスタと要件のみだが、これがランヒの味を生かした。親しい間柄の皮肉では、決してない。

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