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2014年7月のマンスリーニュース

2014年10月16日更新

ベテランの仕事が刺激剤になるか!?

 6月13日夜、新体制発足の日本作詩家協会懇親会で、副会長になった久仁京介と握手をした。「昔の名前やね」の冗談は、言わずもがなだったか。昭和45年、日吉ミミの『男と女のお話』が出会いだから、もう44年になる。福田こうへいで一発当てて、第一線復帰の賑いがめでたい。山田孝雄とはさくらと一郎の『昭和枯れすすき』以来40年のつき合い。ゴルフ場で会う事が多かったが、真木ことみの『恋文川』がなかなかだ。ベテランが腕によりをかけるのは、頼もしい限りである。

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あなたに雨やどり

作詞:仁井谷俊也
作曲:弦 哲也
唄:
岡 ゆう子

 岡の歌声そのものは薄手である。それがうまく生きて、歌う口調がはすっぱ。高音を鼻にぬくから仇っぽい艶が加わる。声味の面白さだろうか。
 〽こころ預けて、寄り添って、私、私あなたに...雨やどり...
 仁井谷俊也の詞が、主人公のたたずまいをさり気なく見せ、弦哲也の曲は、例によって情が濃いめだ。
 そんな作品を岡は、掌の上で転がすように歌う。聞く側へ押し込んでくるのではなく、風情本位の歌の処理。長いキャリアで身につけた、ベテランの技かもしれない。

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春よ来い

作詞:宮路オサム
作曲:
宮路オサム
唄:
宮路オサム

 歌い出しが一体誰?と思うくらいに、二枚目のムード派ぶりである。そんな歌詞3行分のあと、サビの2行分はガラッと変わって、おどけた乗りが三枚目ふう。そして歌い納めの1行分は、張り歌でオサム節になる。
 宮路オサムが作詞、作曲した。1コーラスで三度おいしい歌づくりは、彼の歌手としてのキャラと、やりたいことのまとめ撃ち。よくやるよ!と僕は、彼との長いつきあいを思い浮かべながら、ニヤニヤした。
 アレンジが牧野三朗と、久々に見る名前。たしか亡くなった作曲家牧野昭一の縁者だ。

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能登の海鳴り

作詞:久仁京介
作曲:西 つよし
唄:
竹村こずえ

 カラオケ大会の優勝経験多数、バンドボーカル歴2年のキャリアを持つ新人だ。それならば...というように、久仁京介と西つよしが力の入る仕事をした。歌い出しを高音から出れば、サビと歌い納めにも高音部が来る。インパクト強めの作品で、歌唱力の強調だ。

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昭和男唄

作詞:さわだすずこ
作曲:弦 哲也
唄:山崎ていじ

 なぜかつっぱる男唄。とっぽい語り口と、めいっぱい張りたい部分を、うまく生かせる作品を貰った。以前山形で一緒にカラオケをやったつき合いがある人。身丈に合った曲とスタッフにめぐりあえて、13年目の転機とか。よかったねぇと言ってあげたい。

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南部のふるさと

作詞:久仁京介
作曲:四方章人
唄:福田こうへい

 勢いというのは恐ろしいものだ。福田の民謡調のいいところが、随所に聞こえる。ことに歌詞のア行がすっきり抜けて伸びやかだ。作曲は四方章人。とかく穏やかめの彼の曲が、攻めに回っていて、いい。本人に言わせればそれは、歌手の力量次第との事だが。

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女の夜雨

作詞:仁井谷俊也
作曲:徳久広司
唄:山口ひろみ

 ギターがメインのイントロは、おなじみの露地裏演歌。人生に疲れた女が主人公と思いきや、仁井谷俊也の詞は幸せ演歌系。それと歌い尻を細かく動かす工夫の、徳久広司の曲が山口にうまくはまった。娘々した声味が生活感ぬきで、妙に初々しいのだ。

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思慕酒

作詞:高橋直人
作曲:影山時則
唄:水田かおり

 こちらは伊戸のりお編曲のギターもの。高橋直人の詞に影山時則が曲をつけた。5行詞のはじめ3行分を、水田に抑えて抑えて歌わせて、ひと芝居させたのは次のサビ1行分。歌い納めを粘らせたが、影山も彼女に、ずいぶんストイックな仕事をさせたものだ。