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2018年5月のマンスリーニュース

2018年06月28日更新

作詞家たちに苦言を一席!

 4月22日、箱根のホテルで開かれた作詩家協会の研修旅行会にお呼ばれした。僕は一時間ほど、歌づくりに冒険を!とぶち上げる。類似作品を書いていても、歌社会に乱入などできはしないよ...の助言だ。
 参加者70名ほど、平均年齢は60代後半か。会食から二次会まで、終始なごやかな雰囲気で、カラオケが賑わうあたり、みんな大の歌好きなのだ。喜多條忠会長以下の幹部が、心を砕いて再編した結果とよく判る。残念なのは野心ギラつくような若手が居ないことだった。

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灯ともし頃

作詞:永井龍雲
作曲:永井龍雲
唄:
桜井くみ子

 デビューするずっと前に、酔った僕が〝おかめ〟と呼んだら、「ひどい」と泣いた。師匠の藤竜之介が日本古来の美女の誇称だと慰めたら雨のち晴れ、プロになってからも会うたびに「おかめです!」と笑顔を作る人になった。 あのころの、いたいけなさが、この作品に見事に表れている。恋する乙女の心情が、ひどく一途で、かぼそげで、はかなげで...。
 永井龍雲の作詞、作曲。灯ともしごろの娘のもの思いを的確に描いて、それが桜井くみ子の感性にぴったりはまった。萩田光雄のアレンジにも包まれて、この人の歌の巧みさが生きた。この人はこの曲できっと一皮むける。

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夢落葉

作詞:里村龍一
作曲:岡千秋
唄:
秋岡秀治

 〽古い酒場の赤ちょうちんが、おいでおいでと手まねきしてる...この作品の3番にあるフレーズ。作詞した里村龍一は、今夜もそんな気分で飲んでいるのだろうか? あいつは酒の歌を書かせたら一流だと僕は思う。
 言動粗野、毀誉褒貶の毀だらけの男だが、時々「えっ?」と驚くような詞を書く。その孤独さが見逃せなくて、長いつきあいが続いている。作曲した岡千秋ともども、漁港型の不良か。
 いい詞と曲を貰って、秋岡秀治はすっかり〝その気〟だ。低音響かせ、高音を渋めにしぼって、群れにはぐれた男心を懸命に演じた。

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片恋おぼろ月

作詞:原文彦
作曲:叶弦大
唄:
竹川美子

 作詞した原文彦は四国在住、東京を望見して詞を書き、なぜか作曲の叶弦大との仕事が多い。これもその一作で、竹川美子の15周年を記念するとか。叶が丸がかえの歌手だが、もうそんな年月が過ぎたか!
 珍しく日本調、小唄端唄の匂いがある歌い出しのメロディーが叶の工夫。竹川の歌表現は相変わらず一生懸命ひと色だ。

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日豊本線

作詞:鈴木紀代
作曲:水森英夫
唄:
池田輝郎

 男は小倉駅から列車に乗る。どうやらぶざまに別れてしまった女へ、やり直したい未練をかかえての帰郷らしい。そんな鈴木紀代の詞に作曲は水森英夫。
 泥くささで行くなら、徹底的に泥くさく...と水森は、歌づくりに肚を決めている気配。それを民謡調の節回し、高音部はこれでもか!の気合いで、池田輝郎が歌った。

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ぼたん雪

作詞:一葉よう子
作曲:村田耕一
唄:
西方裕之

 しのぶ湯の里、恋のおわりを「一夜一生、女で生きる」が決めフレーズに、ま、定石通りの詞は一葉よう子という人。そんな6行詞に起承転結ほどよく、作曲したのは村田耕一という人。
 西方裕之は面白い歌表現で、女心ものを男ものふうに歌ってみせる。歌う口調にそういう響きが出て、それがほぼ定石通りの詞と曲に、メリハリをつけた。

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哀しみのコンチェルト

作詞:花岡優平
作曲:花岡優平
唄:
秋元順子

 花岡優平の作詞、作曲、秋元順子の歌とくれば、おなじみのコンビ。「こんなに世の中が便利になったけれど」などと生な表現が詞にひょこっと出てくる。歌も低めの音域の歌い出しから、後半の盛上がりまで、無造作な口調で、双方にさしたる緊張感はない。 結果、秋元特有の声味が生き、のびのびおおらかな青春回想ソングになった。

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