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新歩道橋

2020年11月22日更新


新歩道橋1082回

 テーブルの上を透明のアクリル板が横切っている。その向こう側にいる女性は、フェース・シールドにマスク、おまけに眼鏡までかけているから、誰なのか判然としない。と言っても、僕は居酒屋に居るわけではない。僕もマスクをつけたままだし、向き合う女性の右側に居る青年もマ・・・

新歩道橋1081回

 作詞家星野哲郎は今年、没後10年になる。あのしわしわ笑顔に会えなくなって、もうそんな年月が経ったのか! と、ふと立ち止まる感慨がある。その星野の未発表作品が出て来た。徳久広司が曲をつけ西方裕之が歌った「出世灘」と「有明の宿」のカップリング。2作とも温存され・・・

新歩道橋1080回

 「やっぱり中止か。俺はそのイベントを、コロナ明け、仕事再開のきっかけにしようと思ってたんだけどな...」 「ええ、状況が状況ですから、慎重が第一だろうということになって...」 作曲家弦哲也のマネジャー赤星尚也とのやりとりである。今年は弦の音楽生活が55周・・・

新歩道橋1079回

 BSテレビで平成の流行歌がよく流れる。新型コロナウイルスの影響が激甚で、番組制作が出来ぬための再放送。当方は巣ごもりのながら視聴で、時に胸を衝かれる。川中美幸の「二輪草」成世昌平の「はぐれコキリコ」水森かおりの「東尋坊」以降ご当地シリーズの全曲、神野美伽の・・・

新歩道橋1078回

 「家を出たところで、コンサートも何もやってない。人には会うなというから、散歩してるよ。家からちょっと行くと海があってな...」 しばらく会っていない松枝忠信氏に電話をしたら、相変わらず元気な声だった。もう昔話だが、彼が大阪、僕が東京のスポーツニッポン新聞社・・・

新歩道橋1077回

 「続いてます? ずっと」 「うん、もう3カ月になる、そっちは?」 「まだ1カ月、めしの後なんかが辛い...」 作詞家喜多條忠とのそんなやり取りは、禁煙についてだ。僕が始めたのは今年の元旦。その後一緒に飲んだ時に喜多條は、 「何でまた?」 などと冷やかし顔だ・・・

新歩道橋1076回

 「どんなジャンルを歌いたいの?」 とよく聞かれて、それが悩みのタネだったと言う。テイチクから「私の花」(紙中礼子作詞、花岡優平作曲)でデビューする「ゆあさみちる」という歌手のことだ。 《へえ、そんな枠決めの仕方をそっち側がするんだ、このごろは...》 と、・・・

新歩道橋1075回

 「やあ、やあ...」 と、久しぶりのあいさつの響きには、気取りも嘘もなかった。しかし、握手に差し出した手に、一瞬の迷いがある。例の新型コロナウイルス感染を、相手はどう考えているか? ところが、 「僕、手がつめたいんですよ」 と人なつっこい笑顔で、夏木ゆたか・・・

新歩道橋1074回

 第一景は公園、その群衆の中の一人に僕は居る。占い師としての装束は、お衣装さんの女性が着せてくれた。小道具もそれなりで板着き、音楽が始まり、緞帳が上がる。緊張の一瞬である。ところが―、 客席がまっ白なのだ。ン? と、一瞬こちらの気持ちがたたらを踏む。目を凝ら・・・

新歩道橋1073回

 けいこ場に笑いが絶えない。場面ごとに芝居を固める時はもちろん、休憩時間もあちこちで、同時多発的に笑いのかたまりが生まれる。1月下旬の江東区明治座森下スタジオ。2月4日初日の川中美幸特別公演のけいこは、笑い合いながらその割にてきぱきと、事は進んでいる。 笑い・・・
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