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新歩道橋

2019年5月12日更新


新歩道橋1011回

 大阪に居る。新歌舞伎座の3月は川中美幸特別公演。急に春めいた好天続きで15日が初日だが、お客の出足も上々なのに、僕はまた関西弁に四苦八苦している。何しろ大阪で不慣れな大阪コトバだから、地元の人々がどう受け止めるか、セリフをしゃべりながら冷汗三斗―。 演し物・・・

新歩道橋1010回

 眼下の海にも、対岸の富士山にも、紗がかかってぼんやりしている。よく晴れた日なのに、クソッとカーテンを閉める。時おり岩でも削るかと思うような激しい音がする。わが家の猫の風(ふう)とパフは、背中を低くしてリビングルームを這い歩く。奴らはことさらに音に敏感なのだ・・・

新歩道橋1009回

 2月15日夕、帝国ホテルで、作曲家船村徹の一周忌法要とその会が営まれた。参会者350人。 「もう、そんなになるんですよね」 と、人々は異口同音になった。命日が翌16日だから丸一年が経った勘定。大作曲家の死がまだ、ついこの間のことのように思えて、親交のあった・・・

新歩道橋1008回

 俳優内山恵司さんが逝ったのは昨年10月。その偲ぶ会は今年1月22日、日比谷のビアホールで開かれた。僕が所属する劇団東宝現代劇75人の会の大先輩である。86才、東宝の演劇を代表するその実績と人望に、びっくりするくらいの人が集まった。あの大雪の日の午後のこと。・・・

新歩道橋1007回

 神野美伽の「千年の恋歌」が面白い。荒木とよひさにしては珍しく短い4行詞。それも前半2行が片仮名表記で後半2行が平仮名表記。「会いたくて、会いたくて、ただ会いたくて」とか「次の世は、次の世は、ただ次の世は」なんてフレーズも出て来る。神野と荒木は離婚している。・・・

新歩道橋1006回

 冬の谷端川南緑道を歩いている、地下鉄有楽町線の要町駅から10分ほど、行く先は廃校になった大明小学校の211号室。もともとは図工用の教室だったらしい一室が、2月公演のけいこ場だ。所属する東宝現代劇75人の会が、毎回ここを使う。今回の演目は「私ん家の先に永代」・・・

新歩道橋1005回

 「心の中に底なし沼があって、書いても書いても、飢えています」 年賀状の中の、ドキッとするフレーズである。 「う~ん」 としばし、虚を衝かれた気分になる。そこまであからさまに胸中を言い切るか! 毎年、年賀状を山ほど貰う。ほとんどが歌社会の方々からだが、申し訳・・・

新歩道橋1004回

 昔の話だが、瀬川瑛子が「命くれない」でブレークし、賞を総なめにした彼女が言ったものだ。 「賞なんて、芸能人バレーボール大会で貰ったことしかないし、コメントを...と言われても、どう言っていいのか...」 涙ぐむ彼女を見守りながら、僕は大笑いした。そこまでが・・・

新歩道橋1003回

 《そうなんだ、彼女の場合は、歌手が芝居をやるんじゃなくて、役者が歌を歌っているということなんだ》 真木柚布子の演歌ミュージカル・一人芝居「知覧のホタル」を観て、改めてそう合点した。11月21日、渋谷の伝承ホールでの体験だが、何だかまだ生々しくその感触が残っ・・・

新歩道橋1002回

 「森進一の『さらば友よ』よかったぞ。あの調子なら、まだまだあるな...」 と言ったら、元ビクターの制作部長で、森の歌づくりに携わった朝倉隆が、 「そうですか、聞きたかったな」 と、嬉しそうな顔になった。11月18日の深夜、場所は山形県天童のスナック。元テイ・・・
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