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新歩道橋

2017年12月17日更新


新歩道橋933回

 11月26日午後5時、浅草公会堂4階のけいこ場へ行って驚いた。 「あんたの役? これだよ、これ!」 と沢竜二が示した役名が「お杉」である。 「えっ? ウソッ! 俺、今回は女形ですか?」 一瞬僕は眼の前が真っ白になった。翌27日の昼夜、浅草公会堂で「沢竜の全・・・

新歩道橋932回

 「何でまた?」 「それはないだろう!」 と、二つのフレーズが「?」つきで、脳裡を行ったり来たりしながら、東京国際フォーラムへ出かけた。11月24日午後、都はるみの全国ツアー最終公演である。「これが最後の喝采...」と耳にしてのこと。辞めちゃうのか、休むのか・・・

新歩道橋931回

 〝北の詩人〟池田充男とその女性の出会いは、60年以上前の二月の小樽駅、雑踏を離れてたたずむ海老茶色の角巻き姿が目についた。後年、その人と関わり合いを持つことになろうとは、その時彼は思いもよらなかったと言う。 ある夜明けに、その人はふるさとを捨てた。というよ・・・

新歩道橋930回

 パーティーではなるべく、隅っこに居る。出来れば出入り口の近く。乾杯のあとあたりで人々が動き始める。飲み物や料理へ向かう多くの顔を、ここからならほぼ見渡せる。そのうえでこちらは少し動く。親しい作詞家や作曲家、編曲者たちへのあいさつ。主賓あたりの席へまっすぐ往・・・

新歩道橋929回

 「サブちゃん、菊花賞勝った歌った」 10月26日付のスポニチは一面題字下に大見出しが派手々々しかった。北島三郎の顔写真つきである。前日京都競馬場で行われた菊花賞を、彼の持ち馬キタサンブラックが制覇してのこと。昭和38年から馬主になって52年めで初のGⅠ勝利・・・

新歩道橋928回

 突然スターが生まれる瞬間というのは、心ときめくものだ。最近で言えばラグビーの五郎丸歩選手。ワールドカップの活躍で、日本のファンの心をわしづかみにした。1次リーグ4戦で合計58得点、大会個人2位の成績だ。キックを決める前の、小腰をかがめ、両手人差し指を合わせ・・・

新歩道橋927回

 「お陰さまでチケット完売です! 拍手!」 10月1日、けいこの冒頭で主宰者の田村武也が宣言したから、僕はのけぞらんばかりに驚いた。路地裏ナキムシ楽団の公演「指切りげんまん」(作・演出同楽団)は16日が初日である。下落合のTACCS1179という小劇場にしろ・・・

新歩道橋926回

  誇示したいのはやっぱり「パワー」なのだろう。デビュー15周年記念リサイタルを5都市でやった山内惠介の場合だが、選曲にそれがありありだった。一部の幕切れが美輪明宏の「ヨイトマケの唄」で、二部のあたまが三波春夫の歌謡浪曲「豪商一代紀伊国屋文左衛門」。歌うには・・・

新歩道橋925回

 有近真澄はなかなかに味なボーカリストである。ロックをシャウトするかと思えばシャンソンはドラマチックに情も濃いめ。ピアノとギター、ベースに打楽器あれこれのミュージシャン4人と、合わせる呼吸もいい感じで、バンド名はエロヒム。9月16日の夜、渋谷のGee―Geと・・・

新歩道橋924回

  「ねぇ、頼むから〝特別出演〟って肩書きははずしてよ。ただ単に、年寄りなだけじゃない。切ないよ、そんなの...」 顔合わせの日に僕は、主宰者の田村武也にそう頼んだ。集まった役者やミュージシャンたちが、こちらが気おくれするほどみんな若いのだ。田村は作曲家弦哲・・・
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