2010年10月その他1

2010年11月26日更新


女の潮路

女の潮路

作詞:麻こよみ
作曲:岡 千秋
唄:市川由紀乃

 曲想で言えば『他人船』他、歌手で言えば菅原都々子あたりを思い出す。岡千秋が書いた曲は典型的な〝連絡船もの〟で、昔から流行歌の定番の一つ。波の瀬で揺れる船、憂い顔の女、飛ぶかもめがおなじみ。
 麻こよみの詞は逆に、女主人公を波止場に残した。あの人とあの船に乗ればよかった...という、悔いや未練がテーマになる。それを市川が、言葉の端々までていねいに歌う。声の出し方は少し抑えて八分めくらい。感情移入は少し濃いめで、これが彼女の〝連絡船もの〟今日ふう味つけなのだろう。