泣きむし橋
作詞:喜多條忠作曲:四方章人
唄:岩本公水
許されぬ恋でも一途な、女心ソング。詞の喜多條忠、曲の四方章人ともに、手なれた仕事をしている。タイトル通りに、喜多條の詞は主人公の苦悩にまでは踏み込まず、四方の曲は例によって、お人柄ふうに穏やか...。
それを、どう彼女〝らしい〟歌に仕立てるかが、岩本に課せられたテーマになった。泣き節だが泣かずに歌って、歌の芯を明るめに、心を開いていこうとする気配を作る。各コーラスの歌詞4行めの、話し言葉がそのポイントになったろうか。
岩本はそういうふうに、自分を取り戻したようだ。