2012年5月のマンスリーニュース

2012年7月14日更新


意表の衝き方も船村流か

 船村徹・北島三郎師弟の、久々の顔合わせ。それも北島のこの道五〇年作品...と来れば、出来上がりを待つこちらも、知らず知らずに相当に力が入っていた。そこへひょこっと、四行詞もの『職人』である。師弟名勝負ふうな大作を期待した当方は、あっさりはぐらかされた気分になる。しかし...。
 四行詞作品は、流行歌の原点であり、原型である。「そこのところをな。もう一度な...」とニヤリとする船村の顔が見えるような気もした。四行の詞にこれだけ彼流のメロディー、一見地味だが〝匠の技〟であることにも気がついた。