2013年1月のマンスリーニュース

2013年3月13日更新


新年、みんなが暖かさを求めるのか!

 昔、阿久悠は「どうせ」とか「しょせん」 の心情を排除するところから歌を書き始めた。流行歌の退嬰的な暗さを避けたかったのだろう。ところがどうだ、今月の新曲には男と女が寄り添って前を向く歌が並んでいる。落ち込まず、諦めず、信じたとおりに...と、失意ソングですら根は暗くならず、傷の深さを見せない。3・11 以後、人と人の絆が再認識され、こんな世相の中でも、それなりの活路を探そうとする人心の表れか。それが新年第一作らしさの色あいになっているから妙だ。