2013年4月その他1

2013年7月10日更新


路地あかり

路地あかり

作詞:田久保真見
作曲:弦哲也
唄:北山たけし

 タイトル通り、お定まりの裏町酒場で、捨てた女を回想する男の苦渋編だ。一番でふと彼女を思い出し、二番は別れの場面、三番は未練ごころと、段取りも定石通り...。
 しかし、田久保真見が詞を書くと、一味違うから面白い。主人公の男に流れ者ふう粋がり方がなく、じっと己の胸中をのぞく気配、表現にもそれらしい工夫がある。弦哲也の曲も自然、肩ひじ張らずしっとりめ。それを北山が素直に、大事にうまく歌いこなした。結果生まれたのは、内省的な男唄。難を言えば線と芯の細さだろうか。