2013年8月その他1

2013年11月22日更新


哀愁の奥出雲

哀愁の奥出雲

作詞:佐藤史郎
作曲:弦哲也
唄:清水博正

 曲の気分を大づかみに〝泣き歌〟と捉えて、感情移入は細部に立ち入らない。むしろ弦哲也の曲の起伏とテンポの、流れに乗り、情感に添おうとする。
 そんなふうに聞こえるのが、清水の歌。高音部の声をしぼり気味に抑えて、響かせ方や整え方の注意に工夫が見える。
 一般論だが、歌のつくり方はおおむね二種類。作品の思いに自分の心情を重ねて吐露するタイプと、技巧を用いて作品の思いを伝える様式派だ。まだ七枚めのシングルだが、清水は後者に属する方向性を持っていそうだ。