2013年12月のマンスリーニュース

2014年6月5日更新


歌の消耗品化を止めるためにも

 ことさらに歌詞には、作詞者の苦吟の気配を見たい。推敲の跡を感じたい。それが完成度の一つの目安だ。具体的に書けば、独自の着想、展開と省略、含蓄や詰めにいたる言葉選びなんてあたりか。
 今回の十曲には、志賀大介、吉田旺、高田ひろお、いではく、もず唱平らベテランの作品が並び、その色が濃い。それぞれ独特の視線、年季ものの表現、負けん気と技を持つ手練者。制作者の手詰まりで指名の側面もあろうが、彼らの改めての登壇を喜びたい。