
花火師かたぎ
作詞:もず唱平作曲:船村徹
唄:鏡五郎

そりゃあ鏡五郎の歌にも気合が入るはずだ。もともと彼は古い船村徹門下生。それがずいぶん久しぶりに、師匠から声がかかった。スタジオで、武者ぶるいをしたかも知れない。
それがありありなのは、歌い出しの歌詞1行分と、歌い納めの「花火師かたぎ...」の歌唱。ここで鏡は、熟年の自分の気概と花火師のそれとを重ね合わせた気配がある。
もず唱平の詞5行3コーラスの随所に、船村メロディー"らしさ"が顔を出す。それを鏡の歌がていねいに辿る。演技派ふうに何でもござれの彼の歌が、今回は珍しく生一本になった。
