2015年7月その他1

2015年9月14日更新


愛のかげろう

愛のかげろう

作詞:田久保真見
作曲:幸耕平
唄:大月みやこ
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 6月12日、船村徹の「歌供養」で、この人は前作『霧笛の宿』を歌った。二次会で「歌い過ぎだろ」と言ったら「そんなことはない」と口を尖らせる。船村は僕らのやりとりを笑って聞き流したが、あの作品は池田充男の詞、船村の曲で、表現に抑制の妙を必要とした。
 一転この新曲を、大月は解き放たれたように歌い回す。肌を重ねても心は寒いままの女の孤独を書き込む詞は田久保真見。7行3コーラスに推敲のあと歴然で、気分よく乗せ、情感うねらせる曲は幸耕平。歌唱の幅を聞かせた型だが、大月は生来歌いたがりなのだ。