
おんなの暦
作詞:たきのえいじ作曲:若草恵
唄:松原のぶえ

女心のありようを、季節や月の呼び名で追ったのは、たきのえいじのレトリック中心の詞。睦月、如月の弥生から、皐月、水無月、文月の夏を過ぎ、神無月、霜月の師走にいたる趣向で、文芸ものか?と思う凝り方だ。
おそらく詞先、それを受けて「さて!」と曲の若草恵は考えたか。奇をてらっても仕方なさそうで、ソツなく定石どおりの演歌に仕立てて、破たんはない。
それを松原のぶえが、けれん味なしの歌唱でじっとりと型にした。類型化を打破したいアイデアものと受け止めておこうか。
