高山本線
作詞:鈴木紀代作曲:水森英夫
唄:池田輝郎
歌い出しの歌詞1行分あたりを聞いて「ン?」になる。池田輝郎の歌声の響きが、作曲者水森英夫に似ている気がしてのこと。中、低音がことにそうで、鼻の裏あたりへの、声の〝当て方〟がそうさせるのか?
男の未練がつのる汽車もので、高山本線を富山まで、飛騨川奥の飛水峡をめぐる詞は鈴木紀代。池田の歌は小細工をせぬ民謡調、すっきり気分よさそうにメロディーを辿った。
総体に声がきっちり前に出るから、それなりの情感がストレートに伝わる。各節の歌い納めがめいっぱい高音なのも、快い。