2017年8月その他2

2017年9月27日更新


望郷縁歌

望郷縁歌

作詞:星つかさ
作曲:星つかさ
唄:和田青児
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 こな雪冷たい 別れの駅で...の、歌い出し歌詞1行分で「ぬ!」と、心ひかれた。中音から出る歌唱が、息まじりの声で真っすぐに切迫感を持つ。伝えたい思いのほどが、しっかりと歌の芯にあるのだ。
 和田青児の歌唱はその先4行分、語り口を維持して昂り揺れて、破綻がない。泣く訳でもなく恨む訳でもなく、適度の男の悔恨が、応分の説得力を持った。
 星つかさ名の作詞、作曲は本人とか。よく出来た、昭和テイストの望郷歌。彼はこの路線を歌いたかったのだなと、合点がいく。生まれも育ちも、そんな演歌の中の人。器用だから、いろんなタイプの作品を歌って来たが、ここで1曲己れの集大成が出来たか!とご同慶のほめ言葉を一言―。