2012年11月その他2

2012年12月27日更新


哀しみ桟橋

哀しみ桟橋

作詞:麻こよみ
作曲:鈴木淳
唄:椎名佐千子

 情感を維持し、濃いめに育てて行くのに必要な一つは〝歌う語尾〟の処理だと思っている。歌詞でいえば各行のしっぽ。ここにしっかり思いを込めれば、情感は次の行の頭につながって増幅される。歌声が終わった空白にも、思いは込められていたいのが演歌系の仕立て方で、そこが歌い流し気味になるポップスとの相違点ではなかろうか。
 鼻にかかる声でサビあたり、椎名の歌は情感いい感じにせり上がる。大人の歌手になった...とは思うが、歌の語尾にもう一つ押しがあれば、サビの山はもっと高くなったろう。