北の出世船
作詞:仁井谷俊也作曲:四方章人
唄:福田こうへい
『峠越え』以来、2年4カ月ぶりの福田こうへいの新作。いろいろ事情があっての足踏みの後だが、歌声の若々しさと彼なりの覇気が歌を彩っていて、なによりだ。
もともと民謡調は、声の味と節回しの巧みさが勝負のジャンル。そこを作曲の四方章人が生かした。歌い出しの「霧がヨー 霧がほどけた...」と、歌詞を繰り返したのは、歌を高音からスタートするための細工。高音で出ればサビと歌い納めも高音になって、W型メロの典型、曲の訴求力が強くなる。福田の小節コロコロも、冒頭から出て来てなかなかだ。