2010年9月その他1

2010年10月26日更新


飛騨の月

飛騨の月

作詞:つじ伸一
作曲:岸本健介
唄:原田悠里

 未練の一人旅の旅先・飛騨で、自分の胸の中をのぞき込んでいる女の歌である。つじ伸一の詞は、中橋、三之町、江名子川、白川郷と名所こそちりばめているが、女の心情はただひたすら、待っていることを訴え続けるだけ。
 ほほう、こんな内向きの歌も、この人は手の内に入れたのだと、原田の変化に感じ入る。クラシック発声をやって、それ相応の自負を持ってのデビューから、声に頼り、やがてその声を抑える術を身につけた、原田の来し方を振り返る。この人なりの進境が見えて来る。