2010年9月のマンスリーニュース

2010年10月26日更新


"細部に神宿る"だよね、ホント!

 「あなたがいたから、ふたり逢えたから、今のわたしになれたの」なんて、ポツンと言われたら男はしびれるだろう。久しぶりの再会劇の女主人公を、そんないい女にしたのは田久保真見だ。そうかと思えばもず唱平は、去った男に質問を6つもする女を描いた。喜多條忠は名文句づくりに腐心し、松井五郎は独自のレトリックが鮮やか。今月は作詞家たちの小さな工夫が楽しくて"重箱の隅"をほめたくなった。「細部に神宿るというからねえ」というのが、9月の芝居で役者の僕がお世話になった、演出家の言葉だったし...。