2013年10月のマンスリーニュース

2014年5月11日更新


骨太の歌謡曲が聞きたいころだ

  演歌の歌詞のネタづまりのせいか、飽きが来た作曲家の気分転換か、近ごろ歌謡曲寄りの歌が目立つ。演歌そのものにも、スケールを求める気配があり、歌い手の力量が試されたりして、それなりに楽しい。 
 〝黄金の七〇年代〟は、歌謡曲が全盛だった。あれからもう四〇年もの年月が経つが、その豊かさへ回帰する傾向なら、大いに歓迎しよう。問題は詞である。個人的心情にめり込んで類型のままで久しいが、そろそろ時代を見据える視線と気概が、生きてきてもいいころだろう。