2014年5月その他1

2014年7月27日更新


浮草の川

浮草の川

作詞:荒木とよひさ
作曲:弦 哲也
唄:神野美伽

 昨年の渋谷公会堂リサイタルが、圧巻だった。ほとんどの曲がめいっぱいの張り歌。作品ごとの情趣よりは、神野の・ひと・そのものを突きつける凄味があった。その後アメリカのライブハウスで歌う。同じ意図で日本人の心意気と魅力を全開放したのだろう。
 一転してこの作品は、情緒狙いの抑え歌である。荒木とよひさの詞、弦哲也の曲の2ハーフ。酒場女が、これが最後と思い定めた恋にすがる胸中を訴える。歌謡曲寄りの演歌だが、演歌は「演じる歌」とも合点した。7行詩をうまくまとめた弦のメロディがきれいだ。