2014年12月その他2

2014年12月1日更新


奥の細道

奥の細道

作詞:千寿二郎
作曲:千寿二郎
唄:渥美二郎
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 渥美が千寿二郎のペンネームで作詞、作曲、何と芭蕉の世界に迫った。引用しているのは「行く春や鳥啼魚の目は泪」「夏草や兵どもが夢の跡」「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の3句。プロの作詞家も思いつかないような冒険である。俳人の旅、奥州路で見たものを素材に、歴史ものふうな抒情歌が出来上がった。それを、情感抑えめに本人が歌う。歌い上げるよりもその方が、スケール感が出るという計算か。語り口は彼の身上の〝流し節〟で、この歌、いろんな要素が混在しているのが面白い。