2015年11月その他2

2015年11月26日更新


越前つばき

越前つばき

作詞:仁井谷俊也
作曲:徳久広司
唄:藤原浩
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 こちらも湯の町もので、仁井谷俊也の詞は芦原、越前、三国、九頭竜川などのご当地名詞が並ぶ。この種の詞はとかく即物的になりやすいから、名詞のあとさきのフレーズを、情緒的にこねて、多少の推敲のあとが見える。
 得たりや応!とばかりに、徳久広司の曲は、往年の湯の町ものの感触を、さりげなく盛り込んだ。藤原浩の歌は、ニュアンスその辺に近づけて、泣き節タッチもちらりとさせる。
 軽さの中のそんな味つけはおそらく、藤原の美声を解きほぐして、情緒的にする計算なのだろう。