
忍ぶの乱れ
作詞:高田ひろお作曲:筑紫竜平
唄:大川栄策

歌い出し1行めの詞に「さくら紙」が出て来てドキッとする。高田ひろおの詞はそれを「口紅を拭った」ときれいに納めた。しかし...と古い世代の僕は、まだ気にする。なにしろ「喘ぎ泣く 喘ぎ泣く あゝあの世まで」と三番で結ぶ歌なのだから。
筑紫竜平の筆名で、作曲して歌う大川栄策は、委細かまわぬメロディーと歌で、これを彼流の艶歌にした。得意の高音部を多用して張り歌にし、中、低音部を彼なりの語りで生かす。このベテラン歌手は、自分の売れ線のツボを十分に心得ていて、マイペースである。
