2018年9月その他2

2018年11月2日更新


残花(ざんか)

残花(ざんか)

作詞:朝比奈京仔
作曲:小田純平
唄:山本譲二
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 こちらはタイトルからして「残花」である。許されぬ恋だが、どうしても散れない思いをはかなく白い残花に託した。残花は一体何の花かは触れない。
 鳥羽一郎の『儚な宿』を聞いて、悪乗りヨイショをした朝比奈京仔の詞。泣いて泣いて涙に溺れる女心ソングだが、相手や境遇を恨んだりしないところが、ほどの良いこの人流。男にひかれて、底なしの沼にはまっている女に聞こえる。それを委細かまわぬ曲に乗せたのが小田純平。ひと思案したろう山本譲二は歌い収めの「残花」の部分でドスを利かせた。