新歩道橋

2021年2月20日更新


新歩道橋1097回

 「料理なんて、ちゃんとやるの?」 「うん、いろいろ考えながらね。おたくは?」 「あたし、やらない。だんながする(笑)」 熟女二人のやりとりである。ご近所づきあいの主婦の立ち話みたいな風情。そのうち子供は作らないのか、そこまでは望まない、もう年が年だしねえ…と、突っ込んだ話も妙にさりげな・・・

新歩道橋1096回

   吉幾三の詞や曲にある独特の〝語り口〟と、走裕介の〝歌いたがり癖〟がどう合流できているか? そんなことをポイントに走の新曲「一期一会」を聞いた。結果としては案じることもなかった。その理由の1は、吉の詞が人との出会いはみんな意味がある。一期一会と思えばこそ…と、3コーラス&ハーフを一途・・・

新歩道橋1095回

 ここのところ二、三年、気になっている歌がある。昔、淡谷のり子が歌った「別れのブルース」だが、聞いてよし、歌ってよしで、全く古さを感じさせない。作詞は藤浦洸、作曲は服部良一、調べたらレコード発売が昭和12年4月で、何と僕よりわずか一つ年下、84年前の作品なのだ! まず、歌詞がすうっと胸に・・・

新歩道橋1094回

  「冬枯れの木にぶら下がる入陽かな」 「寒玉子割れば寄り添う黄身二つ」 亡くなった作曲家渡久地政信と作詞家横井弘による俳句で、古いJASRAC(日本音楽著作権協会)会報に載っていた。「上海帰りのリル」や「お富さん」などのヒット曲で知られる渡久地は奄美大島の出身。南国の体験がありありの句・・・

新歩道橋1093回

  最近大病を体験した作詞家喜多條忠についての噂だが、 「毎日一万歩あるいて、ゴルフの練習場にせっせと通っているそうだ。12月4日、参加するあんたのコンペが伊豆であるんだって?」 このご時世で大丈夫か? の顔も含めて、教えてくれたのは、亡くなった作詞家星野哲郎の事務所「紙の舟」の広瀬哲哉・・・

新歩道橋1092回

 山形の天童市へ出かけた。東北の歌自慢NO1を選ぶ「天童はな駒歌謡祭2020」の審査。ご多分にもれずコロナ禍で、歌うことまで自粛を強いられていた60余名が、のびのび大音声の歌を競った。11月8日、天童ホテルのホールが会場。地元の人々が手造りの、人情味たっぷりな催しだが、ウイルス予防の対策・・・

新歩道橋1091回

   佐賀へ出かけた。8月に信州・蓼科でゴルフをやって以来、2度めの遠出である。往復が飛行機、これは今年初だから、いい年をして少々浮き浮きする。永井裕子の20周年記念故郷コンサート、同行したのは作曲家四方章人とキングの古川ディレクターで、この二人と組んで僕は、永井のデビューから10年間、・・・

新歩道橋1090回

  《2月公演から214日ぶりの舞台だって。そりゃ拝見せねばなるまい...》  僕がいそいそ新宿の紀伊國屋サザンシアターへ出かけたのは9月30日のこと。24日が初日の劇団民芸公演「ワーニャ、ソーニャ、マーシャ、と、スパイク」(クリストファー・デュラング作、丹野郁弓訳・演出)で開演は午後1・・・

新歩道橋1089回

 地方の友人から、よく電話がかかって来る。 「テレビ、見たよ、元気そうで何より。一度遊びに来ませんか。仲間を集めるから、一杯やろうよ」 北海道や山形、島根だの屋久島だのからのものである。久しぶりの連絡のきっかけは、BSテレビ各局の〝昭和の歌回顧番組〟で、僕はそれに呼ばれてしばしば、 『年・・・

新歩道橋1088回

 「白雲の城」をガツンと決めた。9月、明治座の氷川きよしだが、気合いの入り方が半端ではない。音域も声のボリュームもめいっぱいの〝張り歌〟で、それが客席に刺さって来る。「気合い」かと思ったがそれを越えて、伝わったのは「気概」の圧力と訴求力だった。  《うむ、なかなかに...》  などと、客・・・