新歩道橋

2022年9月24日更新


新歩道橋1134回

 9月14日訃報が届いた。このミュージックリポートを発行するレコード特信出版社の元代表取締役会長齋藤幸雄さんが亡くなった。腎不全のためで92歳。3日のことで7日に家族葬が営まれたと言う。業界のパーティーなどでよく会った温顔を思い出す。ちょっとテレたような笑いを引っ込め、視線をはずして、 ・・・

新歩道橋1133回

 先週号に「コロナ感染」「即入院」のバタバタを書いた。8月中旬の出来事で、以後自宅謹慎、人に会わず酒も飲まない〝つもり〟だったのは、お騒がせの責任を感じての社交辞令。雑文屋の僕が家にこもっていては商売にならない。そこで舌の根もかわかぬうちに、東京・赤坂へ出かけた。友人の歌手仲町浩二のレコ・・・

新歩道橋1132回

 《なんでやねん、蟄居3年とじこもり、我慢々々でなんで陽性?》 関西弁と愚痴がごっちゃで、われながら情ない。コロナ陽性を宣告された瞬間に、思い浮かんだフレーズ。後日、思慮分別ありげな短歌に書き直せばいいのだろうが、まるでその気にならない。何しろ8月5日のこの日、全国の感染者は23万367・・・

新歩道橋1131回

 笑うだろうなと思ったが、やっぱり笑っちまった。吉幾三の「と・も・子…」という歌。最初から長めの台詞が、いかにもいかにも…のお話なのだ。 「買いものに行って来ま~す」と出かけたとも子は、そのまま帰って来ない。おいてけぼりをくった主人公は、彼女のパンティに頬ずりしたり、かぶって歩いたり…。・・・

新歩道橋1130回

 明らかに〝米寿の歩み〟だった。今年のパリ祭2日めの7月7日、渋谷オーチャードホールのステージへ、舞台下手から菅原洋一が登場する。客席から温かめのくすくす笑いも起こった、歩幅狭めのおじさん歩きである。無理もない。昭和8年8月生まれだから88才、それがひとたび歌となれば音吐朗々の「マイ・ウ・・・

新歩道橋1129回

 観客に「え~ッ」とか「わあ~」とか「マジか!」とか思わせたい。そう驚かせたいのが作・演出の堤泰之の意図だとすれば、氷川きよしは〝待ってました〟とばかりに共鳴、すっかり〝その気〟の舞台を展開しているようだ。彼の特別公演「ケイト・シモンの舞踏会~時間旅行でボンジュール~」だが、6月が東京・・・・

新歩道橋1128回

 見慣れない数字が並んだケイタイ番号だが、とりあえず受話器を取った。「もしもし…」と、相手は聞き覚えのありそうな声だが、誰かは判らない。それが神野美伽本人だったからうろたえた。前日の6月7日夜、中野サンプラザホールで、彼女のコンサートを見たばかりだ。 「まだボディブローが効いてるよ。パワ・・・

新歩道橋1127回

 《そうか、今度はその手で来たか、なかなかの生地で、こまやかな仕立て方…》 そんなことを思いながら、坂本冬美の「酔中花」を聴き直した。ひと晩あいだを置いて、もう3度めになるか。吉田旺の作詞、徳久広司の作曲、南郷達也の編曲と三拍子揃って、冬美の出番が整えられている。 〽後をひくよなくちづけ・・・

新歩道橋1126回

 その日の夕方、渋谷のライブハウスPLEASURE PLEASUREの関係者受付には長い行列が出来た。知人を見つけて手を挙げる女性、グウタッチする男性4人組、仕事の続きみたいに小声の会話の男女…。いろんな業界の匂いを漂わせる人々が「山崎ハコ・バースデイライブ復活! 〝飛びます〟」開演前の・・・

新歩道橋1125回

   カラオケ雑誌で歌詞を先に読んだ。朝花美穂の「しゃくなげ峠」だが、もず唱平ならではの世界、ドラマ設定も情感表現の確かさも、久しぶりにいい仕事をしている。 《それにしてもおかしいな。なぜか出来たぞ! の報せがない―》 新曲が出るごとに、どや顔のCDが届く相手なのだ。長いつき合いだからこ・・・