新歩道橋

2023年1月22日更新


新歩道橋1141回

 《いいじゃないか、おしゃれなポップス風味。このほどの良さなら、彼女の演歌ばなれも歓迎だな…》 出来たてほやほやの川中美幸の新曲「冬列車」を聴いての感想だ。作詞、作曲、編曲が田村武也。ほどの良さは、まず作品にあり、川中の歌唱がそれに寄り添っている。 〽もうどのくらい眠っていたかしら、カタ・・・

新歩道橋1140回

《そうか、これが今年最後の大仕事の証か…》 12月、眼の前に積まれた本に、感慨がひとしおである。栃木の下野新聞社が出してくれた「ロマンの鬼船村徹~私淑五十年小西良太郎」だが、船村の故郷のこの新聞に、2年ほど連載したものに加筆。内容とにらみ合わせて、船村語録を50近く添えた。昭和38年夏、・・・

新歩道橋1139回

 山形の天童市に出向く。例年の「天童はな駒歌謡祭」の審査で、歌どころ東北のノド自慢70余名を聞く。このところ体調不良をかこって出歩かないが、わがままを言ってはいられない。佐藤千夜子杯全国大会から引き続き10数年の審査委員長役。地元の高僧矢吹海慶師も待っている。その滋味と諧謔に触れる方が、・・・

新歩道橋1138回

 10月27日、中野サンプラザホールで日本クラウンの60周年記念コンサートがあった。知らせてくれた人は「ウスイ」と名乗った。きっと亡くなった作曲家三島大輔の息子だと思う。三島には星野哲郎作詞の隠れた名曲「帰れないんだよ」がある。当時彼は伝説のプロデューサー馬渕玄三氏に命じられて、新潟のキ・・・

新歩道橋1137回

 突然「司馬江漢〝東海道五十三次〟の真実」という書物(祥伝社刊)に出っくわした。對中如雲(たいなかじょうん)という人が筆者で、帯には「はたして広重はこの絵を見たのか?」「元絵論争に最終決着」というフレーズが躍る。美術関係には全く門外漢の僕にも、広重はあの浮世絵の歌川広重と判り、彼が東海道・・・

新歩道橋1136回

 懐かしい名前に出っくわした。作曲家榊薫人、売れっ子にはいまひとつだったが、カラオケのスタンダードになった「お父う」を遺していった友人だ。 《もう3回忌になるかな?》 ごく親しいつき合いをした相手だが、彼の死は日本作曲家協会会報の消息欄で知った。正確を期した方がいいから協会へ電話をした。・・・

新歩道橋1135回

 取材のアポを取ろうとしただけなのに、相手は、 「会いたくない」 と言う。北海道在住の人だが、こちらも粘って、 「そっちへ行くけど、いつごろがいいです?」 と聞くと言下に 「来ないでくれ。来ても会えないよ」 と答えた。声に不機嫌な気配もないことだし、とりあえず出かけた。千歳空港に着いて電・・・

新歩道橋1134回

 9月14日訃報が届いた。このミュージックリポートを発行するレコード特信出版社の元代表取締役会長齋藤幸雄さんが亡くなった。腎不全のためで92歳。3日のことで7日に家族葬が営まれたと言う。業界のパーティーなどでよく会った温顔を思い出す。ちょっとテレたような笑いを引っ込め、視線をはずして、 ・・・

新歩道橋1133回

 先週号に「コロナ感染」「即入院」のバタバタを書いた。8月中旬の出来事で、以後自宅謹慎、人に会わず酒も飲まない〝つもり〟だったのは、お騒がせの責任を感じての社交辞令。雑文屋の僕が家にこもっていては商売にならない。そこで舌の根もかわかぬうちに、東京・赤坂へ出かけた。友人の歌手仲町浩二のレコ・・・

新歩道橋1132回

 《なんでやねん、蟄居3年とじこもり、我慢々々でなんで陽性?》 関西弁と愚痴がごっちゃで、われながら情ない。コロナ陽性を宣告された瞬間に、思い浮かんだフレーズ。後日、思慮分別ありげな短歌に書き直せばいいのだろうが、まるでその気にならない。何しろ8月5日のこの日、全国の感染者は23万367・・・